菊と刀―定訳

われわれは、敵の行動に対処するために、敵の行動を理解せねばならなかった。(P.5)

ほえー。こんなことまで調べたんだ。勝つためというか的確に勝つためにここまでやるってのは、重要だね。まぁ、負けるわな。
日本文化論として誤りも多い書籍としていつも槍玉に上がるのが、この菊と刀。でも、その目的と戦時中という状況を考慮すれば、この書籍はやはり恐るべき研究成果だといわざるを得ない。
他方で、戦前の日本が透けて見えるという読み方も面白い。

軍隊は多くの点において民主的地ならしの役目を果たした。(P.105)

なんて、戦後世代にはなかなか思いもよらないし、

自己責任ということは日本においてh、自由なアメリカよりも、遙かに徹底して解釈されている。(P.344)

ということは、今の無責任世代はどこから来たのとか、興味は尽きない。
欠陥をあげつらうのは簡単だろうけど、その部分を考慮に入れつつ、きちんと向き合って読む価値のある一冊。