人口論

問題はもはや、ある人が自分で使用しないものを他人にあたえるべきかどうかということではなく、自分自身の生存に絶対に必要な食料を隣人にあたえるべきかどうか、ということである。(P.120)

そうそう。この本の論のせいか知らないが、食糧危機は目の前だ。すでに、中国という大国など、人口の多い国が目覚めて、明らかに僕らの食料が不足しそうな日々が始まっている。では、どうすればいいのかは誰にも見えない。少なくともバイオエタノールを作ると称して食料の減産をしている場合ではないような気はする。
そういう点でも、自殺論同様に現代の統計手法と統計データに当てはめてまた検証したい本。悪い意味ではなく、なんだか根拠の無い思い付きを並べるのではなく数理検証に堪えうる内容を持っているからこそ価値がある。それだけに、現代できちんと判定したい。十分、ポパーの言う科学の資格は備えているとおもうし。
ともあれ現代人に必読書の一冊だ。

一日に三シリング六ペンスがすべての労働者に譲渡されることは、この国の肉の量を増大させるものではないであろう。現在、すべてのものが相応のわけまえにあずかるだけの量はないのである。(P.58)