神曲

人々は皆勝者とともに去り(中P.43)
かくてこの處をいでぬ、再び諸々の星をみんとて(上P.207)

なんというか、言葉の川。流れて行ってさようならという感じ。行く川の流れは.....という気分。
あとの解説を読むと、なるほど、元の翻訳者自体が改訳したがっていたということがわかる。もとは、ある種の喜劇であるべきぐらい平易なことばで書いてあったものが、突如、日本語訳で格調高い名文に化けてしまったわけだ。そりゃ、訳者としては改訳したいわな。
新訳希望って感じ。このままじゃ内容が面白いかどうかを判断するのも難しいです。はい。

他人の善行をわが禍ひとなす者は即ち邪道を歩む者なり(下P.48)
その善行より出でたる悪の、たとひ世を亡ぼすとも、己を害はざるを知る(下P.130)