新訂 新訓・万葉集

白珠は人に知らえず知らずともよし知らずとも吾し知られば知らずともよし(上P.268)

これって万葉集だったんだ。すっかり勘違いしていた。道理で探せなかったわけだ。学校で習って、結構気に入っている一首。なんか、仕事の上とかで僻みっぽくなっているときに、心の中で常にリピートしている。
万葉集というと難しそうな印象を持ってしまうけど、声に出して読むと美しい日本語集という感じ。教科書とかに出ている有名な歌なんかもある。

大和には 郡山あれど とりよろふ 天の香具山 登り立ち 國見をすれば 國原は 煙立ち立つ 海原は かまめ立ち立つ うまし國ぞ あきづ島 大和の国は(上P.43)

田兒の浦ゆうち出でて見れば眞白にぞ不盡の高嶺に雪はふりける(上P.127)

あと、恋の歌が多いんだけど、そんな中にも

世間は空しきものとあらむとぞこの照る月は満ち欠けしける(上P.146)

世の中は空しきものと知る時しいよよますます悲しかりけり(上P.209)

こんな仏教チックみたいなものがあったり

一二の目のみにあらず五六三四さへありけり雙六の采(下P.175)

こんなお遊びみたいな歌もあり

ふる雪の白髪までに大君に仕へまつれば貴くもあるか(下P.199)

こんな働きアリみたいな歌もアリってことで。なんとも幅広い人の心うたった5000首ほどの歌の集まり。
日本人ならよんどいて損はないかな。子どもにはいっぺんぐらい読ますか。