ネット社会の自由と安全保障―サイバーウォーの脅威
インターネットが生み出すこうした状況は、国民自身の責任も増すことを意味する。(P.11)
インターネット時代の僕らが直面している社会の大きな枠組みについて解説した論文集。大学生ぐらいなら読んでおいたほうが良い。ちなみに、筆者の一人が大変お世話になっている共同研究を統括いただいている教授様。共同研究のネタはこれではないけど。
これも大変勉強になるので、以下は自分用の学習メモ。コメントつけずです。でも、並べてみるだけでも、結構なるほどと思える。
現在のところサイバー戦に対し戦争として対処するための法的根拠が不明である。(P.15)
自由と安全は決して抽象的な政治学の概念ではなく、時代と技術の進歩に従い、不断に完成されていく具体的な人間の考え方と生活の仕方である。(P.104)
サイバースペースは、自由で多様な社会を結びつける接着剤の一つ(P.193)
ネット闘争は実践的であり、善事を行う人にも悪事を目論む人にも、あるいは市民社会の参加者にも非-市民社会からの参加者にも等しく役に立つ。(P.268)
多くの犯罪組織は、情報やサービス、資産や市場へのアクセスを比較優位の原則に従って共有するようになっている。(.P.269)
より多くの場面で説得という手段が試されることになるであろう。(P.274)
ネットワーク時代の戦略として、勝ち抜くためには徹底的に協力すべきだという原則が明らかになる。(P.284)