最適融合のITマネジメント―競争優位を実現する戦略立案ステップ

10年前の多くの日本企業に、長期志向経営が本当に存在していたのだろうか。(p.82)

こういう言明は2000年の当時腐るほど聞かされた。で、意地悪く言うと、その数年後、トヨタ式経営を礼賛しているっていうのもおかしな話だよね。
端的にいってしまえばコンサルタントがものを売り飛ばすための、脅し文句でしかない。
とはいえ、本書の中身に学ぶものがないのかというと必ずしもそうではない。融合を考える3軸など結構参考になるものも少なくない。コンサル業でなくとも一読の価値は十分にある本である。

個人的には
CIOとはキャリア イズ オーバーの略である(p.116)
というしゃれっ気が気に入っただけなんですけど。昔はそんな感じだったもんなぁ。本当に。