逆自治三訣

今朝、自転車で職場に行く途中、散乱したガラス片を歩道で見る。

まぁ、車がぶっけて散乱したものなんだろうけど、これを誰も片付けないわけだ。まぁ、ぼちぼち地域の人が片付けるってことなんだろうけど、よく考えたら、散乱させたやつが散乱させた自己責任で片付けるべきなんだろうなと。片付けないということは、その地域の自治に勝手に期待するというとっても身勝手な行為で、人のお世話になることを前提にしている。

ふと思い出したのが、後藤新平の自治三訣。その一節目の「人のお世話にならぬよう」ということの反対なわけだ。ふと思ったのが、この自治三訣を全部反対にするとどうなんだろうと。

で、やってみると
・人のお世話になるよう
・人のお世話をしないよう
・そして、報いを求めるよう
となる。

これって、いまどきの普通の人の大半の発想じゃないのかなぁと。可能な限り自分は何もしないで他人が何でもやってくれというスタンスで、人の世話をしないで自分だけがよければいいというスタンスで、挙句に他人が無償もしくは低価格でやってくれた各種サービスに無理やりにでも瑕疵を探して損害賠償まで求めてみたりする。
NHK問題でも、給食費未払いでも、交通事故の処理でも一緒というわけだ。

たぶん、地域人としてではなく消費者として育てられたため「可能な限り少ない支出でより多くのサービスを受ける」ということが考え方の主軸になって、それにそって行為するとこうなるんだろうなと。まして昨今のoneToOneマーケだの顧客中心型のマーケだのという中で、散々甘やかされて育った成果としてこうなっているんだろうなと。
で、挙句に行政はサービス機関だとぬかすわけだ。寝ぼけてるんじゃない。行政は自治の補完機関でしかない。自治もしないでサービスせいなどと寝ぼけたことばかり言ったりやったりしてるんじゃないっての。

とか偉そうに思っている自分も、そういう消費者として甘やかされて育った人間なので、自治三訣を正しく理解して行動できるようにならなきゃなぁ、と反省しながら通勤したのでした。