誇り高き地域人たれ

最近(というか前からだけど)の夕張報道を見てると、なんだかイライラする。
夕張は自力で着実に再生しようと進んでいるし、その努力の方向性は応援している。

でも、義援金を誰が出した彼が出したと報道しているのはあきれるばかりだ。挙句に、どこぞの飯屋の親父が、特定メニューの売り上げの一部を寄付しているというので、賞賛している馬鹿キャスターまでいる。
これでは、まるで夕張が同情だけで生きる乞食と同様の扱いではないか。地域人が地域人の力で借金を返して、まともな自治をしようと努力しているのだ。こういう支援が必ずしも望ましいものではない。加えて、義援金を出す連中に言いたいが、自分の住む地域は一体どうなんだと。

たとえば、どこぞの飯屋の地域の地元の財政力指数は、余裕で1を切っているし、借金は膨大だ。言ってみれば、てめぇのところの自治も満足にできないやつが、寝ぼけたことをするんじゃない。そんな余力があんたにあるなら自分の地元を何とかしろ。
そのほかの財界人も著名人も同様だ。自分の住む地域をしっかりと見つめてみろ。そんなに財政が豊かか?自分の地域こそがいつ潰れるかわからない瀬戸際ではないのか?

後藤新平が共助の精神で自治システムを地域に持ち込んだとき、自治三訣を述べた。
「人のお世話にならぬよう、人のお世話をするよう、そして報いを求めぬよう」と。人のお世話をする前に、自分の地域が人のお世話にならぬように、しっかりと自治をすべきだ。
そして、その裕福な地域を背景に、しっかりと他の地域のお世話をすればいい。自分の地域を治めることが、自治であり、その自治が満足にできていない輩が、メディア受けやらメディア先導やらで短絡的な行動をしているのがあきれる。

まずは、自分の住む地域を誇りを持って治めていくこと。それは、市長になるとかそういうことではない。毎日の生活の中で、隣近所と終わりのない共助をひたすら続けて行くことに他ならない。
それはメディアに受けるような格好いい活動ではない。それでも、誇りを持って力強く続けることだ。他の地域に意味のない金のばら撒きは即刻やめるべきだ。自らを省みよ。誇り高き地域人であるかと。