ちょっとちぐはぐな防犯

うちの近所の歩道と車道の境界に作られた植え込みが突如として切り刻まれ始めた。
といっても、いたずらではなく、正規の業者による正規の作業。結構きれいに整備されつづけていたので、個人的には大変もったいないなぁとか思う。植えられた木のほうもたまったもんじゃないだろうなぁとか擬人化して同情してしまう。

斬った理由は、防犯他。実はこの植え込み、結構でかくて、小学生ぐらいだったら、この植え込みが死角になっちゃうんだな。なんで、この辺一帯は変質者の出現も多かったりはする。なので、小学生の子を持つ親としては、非常に気になることではある。

でも、植え込みを切る前に検討して欲しかったなぁと思っている項目がある。それは、街灯。実は、うちの住むエリアは比較的歩道がちゃんと整備されているものの、街灯が殆どない。歩道が真っ暗なのだ。色々学術的には賛否があるものの、比較的言われているのが、道路の明るさと犯罪発生率の相関。実際に、僕が大学生のときに、面白半分に、札幌市内の各区の街灯間の平均距離(距離が長ければ暗い)と犯罪発生数の相関を調べたら、ちゃんと相関が出たことを良く覚えている。
そう考えると、植え込みの死角に対応するより、街灯をつけれるだけつけちまってからでも遅くは無かったんじゃないのかな。というか、植え込みきって犯罪減少するとも思えない。そっちの相関はデータが無いし。

とはいえ、安城は農業国家である以上、街灯の設置には慎重であらねばならないという側面もある。というのは、農作物のライフサイクルを保証するためには、街灯の明かりがあってはならないという場所もある。昼夜問わず明るいというのは植物にとっても、夜昼の区別が無くなり育成に悪影響を及ぼす。

どっちにせよ、何ら科学的根拠によらない、短絡的な植え込みを切るという、ヒステリックな作業をしているうちは、犯罪王国へまっしぐらという気もする。農業王国と防犯王国のバランスを取った街灯政策を掲げて欲しいところだ。


とか、偉そうな事以上に悲しいのは、その植え込みの下から明らかにゴミがワチャワチャと出てきているってこと。棄てるほうのマナーの低さもそうだけど、作業のついでに拾ってくれないのかねぇ。