歩行者の安全が優先されるべきじゃないのか
結果的にはちゃんと対応してくれたので、ネタにしないで置こうと思ったんだけど、やっぱり納得いかないので、BLOGのネタにする。
とりあえず、事の顛末をば。
この数週間、うちの小学校の学区で上下水道の工事が行われていて、自転車歩行者共用道を潰して工事作業を行っていたわけです。うそでも、PTA会長なので、親御さんから歩道なんとかならないですか、といわれれば、世帯数の少ないエリアであっても何らかの対応をしなければいけないわけです。
工事をガリガリと行っている機材のすぐそばに、工事の発注者と請け負い業者を書いた看板がないわけなんですね。で、近所をうろうろすると50m程はなれたところに、当市の上水道工事の看板があったわけです。クレーマーになるのはいやなので、市関連の仕事をやっていることもあって、それとなく聞いたら、直電話くれということでTELをしたわけです。
電話をしたら、代表電話につながって、「○○町での上水道工事の問合せですけど」というと、「具体的にどのような工事でしょうか、工事によって課が違います」という驚くべき回答。しらんけど、とにかく繋げとごり押ししたら、繋いではくれたわけです。
#大体、工事の内容なんざ工事の素人が判るわけないでしょうが。とか思う。
ともあれ、担当課に繋がったわけですが、話をしていて発覚した驚くべき事実は、問題の工事は隣の市の下水道工事であるということ。で、まぁ、市の方が親切で隣の市の工事担当に話を引き継いでくれたわけです。
で、隣市の担当課の方とお話をして、要求した事は2点。
一つは、看板等をそばに設置し問合せ先はすぐに分るようにして下さい。(知らなかったのですが、こういう看板は始点と終点にだけ置けばいいということになっているらしいのですが、それは100m以上もある下水道工事では地域住民が問合せ先の把握が困難です。)
もう一つは、子供の通学時間だけでいいので、その塞がった歩道の路側帯を安全に歩けるようにパイロン等で歩道を確保して欲しい。
ということでした。で、対応しますということで納得して電話を切ったわけです。
ここまでは普通のお話で済んだのですが、なんと次の日に、件の工事機材は撤去され、歩道が通れるようになっていました。で、月曜日にどかっと、工事機材がすぐそばに現われ、また歩行者自転車共用道がつぶされていました。で、なんと、2点の先方が対応するといったことが対応されていなかったわけです。
即、再度電話をかけたのですが、口では対応するだの、指示をして対応済みですだのいうのだけれど、結局、子供らはその危険な歩道状態のまま下校時間をむかえ、なんら対応されないまま帰宅しました。なので、電話で次の朝からでいいので適切な対応をお願いして(というか怒鳴りつけて)、対応するという確約を貰って、この日は決着したわけです。
それで、次の日の朝になったわけですが、結局全くの未対応だったわけです。それでも、通学はなんとか、私が路側帯に旗をもってさせて(道交法的には望ましくないことは分っていますが)、即、隣市市役所に電話をして、担当者(件の電話で口約束をした人とは別の人ではありましたが)を現場に呼びつけ、きつく叱りつけ、即時対応を要求しました。
そうすると、なんと、午後には、歩行者自転車共用道の半分を通行用にあけた状態になり、問合せ先の掲示はパイロンに情報を書いた大きなシールを張って即時対応いただいたわけです。
という顛末なのです。不思議なたらいまわしをする役所の電話口も、言った事をやらない役所のスタンスも腹が立つのですけれど、一番納得いかないのが、歩行者自転車共用道の半分をあけても工事が出来るのに、それを潰して歩行者の安全を無視して楽に工事を進めようとするその工事のありようなわけです。もしくは、歩行者より車道確保を優先するスタンスともいえます。
大体、法だの民主主義政府ってのは基本的に強者の無制限な権利拡張に対して弱者保護のために運用されるべきものであるはず。どう見たって、どんな戦争での死傷者数よりはるかに多くの死傷者を生む最強の凶器である自動車こそある程度制限される対象だ。無防備な歩行者、とくに法的にその自動車という凶器をもてない立場の子供の安全確保が最も重要だと思うのですが。日常もさることながら、工事中こそそういうスタンスが重要。
はじめから、工事の施行業者にそういう安全確保を義務付けて、そのコストもきちんと勘案した上で、こうした公共事業は行われるべき。
そういう意味では、隣の市だけではなく、うちの市も威張れたものではないし、日本中そういう工事はたくさんあるんだろうな。次世代のお金をつける政策も大事だけれど、こういう地味なことをきちんと法制化して欲しいところではあります。